株式投資に近道はなし
たまたま誰かの情報の尻馬に乗っかり儲かる。
要するに自分では何の努力もしないで儲かる。
株式投資にはそういうこともあります。
しかし連勝することは少ないと思っています。
何度か勝てたとしてもたった1回の負けでそれまでの勝ち分がすっ飛んでしまうということはよくあることです。私はそんな人をたくさん見てきました。
ましてや株をやればわかるのですが、調子がよいとついつい投資額が大きくなっていく。
最初は50万円だけと思っていたのが、ギャンブルの好きな人なら、その額が膨れ上がり1000万円になるなんてことも。中には借り入れてまで相場を張る人も。
近年では仮想通貨が一時ブームになりましたが、そのときもそういう人が何人もいたと思います。
証券会社は出来るなら顧客にはこの信用取引を利用してもらいたいと思っている。
なぜなら、手数料が増えるからだ。
信用取引とは、簡単に言えば、株式投資資金あるいは株券を貸してもらえる制度です。
しかし株を借りる人より、資金を借りる人の方が圧倒的に多い。
いまさら昔のお話をしても意味ないかもしれませんが、まだ株券が当たり前のように流通していたひと昔前、新規に株を購入したら、決算期前に株券の名義書換が必要でした。だいたい2週間くらいは売買出来なくなるのです。
それを回避するために信用取引を使って株券を借り売るという「つなぎ売買」というものがありました。これは信用取引の使い方のひとつでした。
現在は名義書換の手続きをしなくても自動的にやってくれます。
その他、信用取引は現物取引出来ないときに使う便利なものでした。
ただひとたび相場の世界に入り、信用取引するようになると急に資金が大きくなった気分になり、相場の張り方も大胆になっていくというのが普通でした。
それが高じすぎるとついに家屋敷までという悲劇につながっていき、そういう悲劇のお話が出回ることで株式投資はギャンブルと同等の扱いを受けるハメになったと言えましょう。
これは株式投資という本来あるべき資本主義に対する協力から、私欲のみに考え方が変わってしまう人が多かったのも原因でしょう。
そう仕向けたのは他ならぬ証券会社でした。
もちろんバブルの時代になると事業法人や銀行、不動産業などがその渦に巻き込まれ、人々の心は修復不能なほど私欲だけの世界へと向かいました。
これが90年代に引き継がれた。
まさに本当の意味での「負の遺産」でした。
ところで、株式投資をこらから始めようとす人からよく聞く質問にいくつかお答えしたいと思います。
株式投資を初めてされる方の中には、「これから伸びそうな企業が知りたい」と思う人もおられるかと思います。
ごもっともなことです。
ただその選んだ銘柄が希望通りの展開となるかはまったく別問題である。
要するに自分だけがいいと思ってはダメなのだ。
他人もいいなぁと思う銘柄でないと株は上がらない。
古の大経済学者ケインズは「株式投資は美人投票」と例えた。
伸びそうなという事であれば、簡潔に言うなら、たとえば政府のプロジェクト絡みが一番わかりやすいかもしれません。
ではどんな企業が?
関連銘柄というものをピックアップしてその中から選ぶ。
そういう方法もひとつかと思います。
また、今回の新型コロナで見たように新薬やワクチン開発という海のモノとも山のモノともわからないけど、未来を見据えてという事もある。
これから直近で起こり得ることは、選挙でありましょう。
選挙絡み、その後取った政権の方針を先回りして買い付けるというのもひとつです。
他にも社会生活を営んでいれば、さまざまな事象に出くわすと思います。
そうした中で有望銘柄を見つけるというのもありますね。
ただそのようなブームというのは、長くは続かないということです。
また一旦、萎れても蒸し返しということもあります。
テーマの選び方もそういう意味では考慮しないといけません。
いい話やいい情報を聴くと、ほとんどの人が株価の位置を見ないで、買い注文を出してしまうのです。ウソみたいなホントの話。
いくら情報があっても株価の位置を見ないでというのは、ちょっと乱暴なように思います。
もしかしたらすでに株価はその情報を織り込み、安値からずいぶん高い位置にあるかもしれません。そうなるとよほどの可能性がない限り、上に行くのは難しいのではないでしょうか。
では過去の安値、高値の中間くらいだったら?
こういう時は戦略を立てて臨む。
あるいは安値圏であるなら、どうして買われないのか?疑問に思わないといけない。
安いものには必ず何かひっかかるものがあるのが普通です。
「安物買いの銭失い」ということわざがありますが、株式投資ではこの言葉は非常に大事です。
次に「株主優待がほしい」という人もおられるかもしれません。
これは四季報を紐解いて調べればよいのではないでしょうか?
これは難しい事ではないですが、それでも財務内容を調べるくらいはした方がよいと思っています。
また、ちょっと社会問題や経済問題などをかじっていると経営者の名前や考え方などをご存知の方もおられるかもしれません。
そういう人の中には、その経営者が好きだからという理由で企業を選ぶ場合もあるかと思います。好みの問題ですので、それもありと思います。
ただそんなときも株価の位置をよく確かめ、敷いては財務体質なども一応チェックするくらいはしてほしい。
意外に世間での評判と実際の会社経営の中身に場合によっては齟齬(そご)が出て来るかもしれません。
いずれにせよ、株式投資はあなたのお金を賭けるわけですから、誰かが救いの手を差し伸べるなどと安易な事を思わない方がいい。儲け話は一体誰が本当に儲かるのかよく考えれば詐欺から身を守れると思います。
証券会社の人間は、手数料がほしいので今流行り、要するに上昇しているものを勧めて来ます。ニュースなども取り上げたりしているので、信用してしまう事が多々あるかと思いますが、だいたいそういうお話が出ている時は、株価は高値圏にあるのが普通です。
汗水たらして稼いだ貴重なお金であれば、ご自身がよく納得して投資することが一番大事と思います。
料理でもそうですが、多少の手間暇があってこそ、投資の醍醐味を味わえるというもの。
ひとことで言うなら「株式投資に近道はない」ということです。
売りの難しさ
株は買うより売るときの方が何百倍も難しい。
ましてやその銘柄を長く保有すればするほどその別れ際が悩ましい。
人間関係でも死亡のような強制的なものでもない限り、付き合っている人が嫌にならない限り、普通は別れないと思うが、株に至っては値上がりしたらどこかで、けじめをつけなければならない。
もちろん売る気がなければ、それは個人の問題なので立ち入らないが、普通は値上がりすれば売りを考えるだろう。
「捕らぬ狸の皮算用」にならないように確(しっか)り利食いたいものだ。
しかし、相場というのは高くなれば、なるほど欲が出て来る。
これは誰しも同じ。
それが何より難しい。
ある意味、割り切りも必要だ。
売り損ねると「あのとき」売っておけば、あるいは売れていればと「たら、れば」をぼやく。
仮に指値の売り注文を出していたが、1円届かなくて出来なかった。
まさに後悔後に立たず。
売りと決めたら、ケチらず成り行きで売るが原則です。
格言にも「売りは脱兎のごとし」とあるくらいだ。
これはよ~く覚えておかれたい。
株もチャートやオシレーターの理論だとか理屈で売ろうとすれば、なかなか高値で売ることは難しい。
オシレーターで高値圏のデータが出たからといって、そこで必ず天井っていうこともない。チャートもオシレーターも事後の産物だ。
少し先(将来)に行けば、天井どころか、ずっと後で安値だったなんてこともある。
だいたい高値かどうかわかるのは、先(将来)の話。
しかし理屈を知っている知らないは、選択肢の幅が少ないよりよいのではないか?
理屈はある意味、割り切りにも通じる。
もちろん、黄金比率とか高値目標値を算出する方法もないわけではないが、理屈通りの値段で天井ということはむしろ珍しいものだ。
PERというものだって市場で20倍まで買われていたとしても実際の株価は企業によりてんでバラバラ。
格言で「万人が万人強気なときは、たわけになって売るべし」というものがある。
また「利食い千人力」という言葉もある。
非常にあいまいなものだが、結局、感覚しかないのかもしれません。
しかし、そのときも理屈を知る知らないは選択肢の幅となると思います。
また、目標値があってもそこまで持ち続けるのはなかなか忍耐もいるかもしれませんし、その忍耐が報われるかどうかもわからない。
それでも戦略というのをちゃんと持てば、楽しめる。
それが株式投資の面白いところだと思います。
株は連想ゲーム!?
株式投資って何が面白んだ!?
そう思われる方も多いかもしれません。
バブルの頃を知っている人ならわかるかと思いますが、その当時は多くの人が株式投資に興味を持っていました。
ひとつには運用があったでしょう。
「財テク」なんて言葉も生まれたくらいです。
証券会社は、サロン化してそこに綺麗な証券レディーがいて、顧客もたむろして賑わっていました。
当時、株式投資は情報も必要ですが、その情報にどういうものが絡んでいくかというイマジネーションも必要でした。
現在で言うところの「関連株」というものです。
あるいは、その企業に対する可能性を想像するのも面白いと思います。
現代においても通用するのは、イマジネーションです。
なぜならニュースなどより早く企業をキャッチするという意味では、その読みが当たった時には「やったー!」と思うでしょう。
柱となる銘柄がもちろんありますが、あえてそこには行かず、大穴を狙うというのもこうした投資の醍醐味かもしれません。
前にもお話した通り、株式投資は決してギャンブルではありません。
一回こっきりの勝負ではないのです。
また株式を買うということは株主になります。
はい!どういう権利が発生しますか?わからない人は前の記事をご覧ください。
そして一回きりの勝負でないなら、やり方があるはず。今ここではそのことについては触れません。
そして株式投資には過去いろいろな研究があるということです。
しかし100%当たる技などありませんし、情報だって同じようなものです。
では、どうすればよいか?
単に怪しい情報だけで株式投資をやっている方は、その情報が確かな間はよいですが、負けた時はどうされます?
間違ってはいけないことは、株式投資には常にリスクがあることだけは肝に銘じておかれるとよいと思います。換言すれば、リスクのない投資などないってことです。
そんなことをリーズナブルに教えてくれるところは・・・残念ながら証券会社でもそんなフォローをされているようには思えません。
銀行預金で満足してますか?
話題のドラマ「半沢直樹」の第二話では、半沢の妻が「どの株が上がるのかしら?」
それに対して半沢は・・・
「株を買うっていうのは、その会社を応援することでもあるんだ。
株の値段には金額だけでは表わせない人の思いっていうのが詰まってる。
儲かるかどうかじゃなくて、好きになれるかどうかで選んだ方がいいよ。
ラブレターを送りたくなるような会社をね。」
・・・と夫婦の会話がある。
これこそ真理。
この言葉が理解出来ない人は、バブル時代という大きな波により迷子になってしまった人だ。
経済のうねりで人の生き方は大きく変わる。
バブルでものの価値がわからなくなる。働くことの意義がわからなくなる。
ITで便利になった反面、多くの仕事内容が変化し、就業構造も影響された。
人間関係もそれに伴い変化する。
便利は不便を孕んでいる。
先の「ドコモ口座」事件がそれだ。
便利に使える決済サービスに完全な安全性を求めることは困難なのです。利用者に便利ということは、少なからず悪用する側にとっても便利な面が出てくるものです。決済サービス会社は、そのサービスを広めるために利便性を追求することが常ですが、逆に安全性がどうしても損なわれることになるのです。このある意味、トレードオフになる関係で、如何に最良な点を探すかが現実的な解決案になるのです。その解決案もいかなる利用者にとっても安全となるかというとそうではありません。利用者の不注意が不正利用につながることは十分ありえます。
(「悪いこと言わないから、ネット決済は使いなさんな!?」より抜粋)
ところで、現在はマイナス金利という昔では考えられない事態となっている。
お陰様で銀行にお金を預けても雀の涙ほど、否、蟻の涙くらいしか利息がつかない。
それどころか、将来はお金を預けると保管料みたいなものを徴収しようという動きさえある状態だ。
40年ほど前なら銀行の定期預金の利息は年率5%くらいはついた。
100万円あれば、1年で5万円の利息がつく計算だ。
しかし現在は・・・。1年ものの定期預金で0.25%くらい。
100万円預けて、1年で2500円。
これで満足される人はそれでいい。
おそらくそんなお人よしの人は少ないであろう。
満足出来ないという人は、多少のリスクは覚悟で何かに賭けるだろう。
FXや仮想通貨が流行ること自体、それを裏付けている。
非常に単純、かつ短期間で、一攫千金を得られるかもしれないと夢を抱いて…。
まさに博打そのものではないか。
博打ならまだしも仮想通貨はさらに詐欺の疑いさえある。
利益の背後には大きなリスクがあることは承知すべきことである。
そんな博打めいたことに酔いしれるより、前にもお話したように株式投資の方が何倍、いや何百倍と奥が深い。
たとえば、現在、株式市場でも配当金の年率利回りでも2%前後のものがゴロゴロしている。
探せば、5%やそれ以上のものもある。
配当金だけでなく、中には株主優待を出しているところも結構あったりする。四季報で一覧を確認出来ます。
さらに値上がり益のようなビックボーナスもつくかもしれない。
安値で仕込めば、倍化それ以上も十分狙えるのだ。
それでも黙って銀行に資金を寝かせておきたい人はそうすればよいと思います。
それともちょっと株の勉強をして、リスクは多少取りますが、より多くのリターンを狙う株式投資に賭けるのも一手。
どちらを選ぶも人生です。
株も人生と同じようなところがある。
人生を豊かにする、心の豊かさも株で育つとそう思っている。
お金はブツを交換する単なるブツに過ぎない。
そこに意味を与えるのは常に人なのだ。
・株式投資に興味はあるが、一から勉強してみたい
・これまでの株式投資が上手くいかなくて悩んでる
・証券マンの言いなりになって、ちっとも儲からない
・定年後、居場所もなく株式投資でも始めてみようと思わる人
このような方々、必見!
2020年10月18日(日曜日)14時~16時
(東京で開催なので遠方の方はすいません)
第一回株式投資勉強会を行います。
チャート分析投資倶楽部(別名:京橋チャーチスト倶楽部)
お申込みは↓です。
https://ssochi3.wixsite.com/chartistclub/event-details/di-yi-hui-zhu-shi-tou-zi-mian-qiang-hui
RSI、ストキャスティクス、MACD、ボリンジャーバンド、サイコロジカルライン
今回は、オシレーターと呼ばれる指数のうち代表格的なものだけにスポットを当てます。ここに取り上げた以外にも研究されているものはありますが、一般投資家でも手軽に使っているものを知識としてご紹介します。
相場はいくら勉強してもその場での決断を求められます。
所詮、チャートもオシレーターも後でないとわからないものなのです。
逆にいえば、事実に理論を合わせているところがあったりします。
その場での決断は、教えることは出来ないのです。
この部分だけは勝負勘というしかありません。
ただし事前準備としてのこれまでご紹介して来た道具を使いながら、その決断に役立てていただけたらと思います。
RSIなど計算方法は知らなくても、現在はネット等で情報を得ることが出来ます。そのあたりは効率よくやって下さい。
では、RSIから。
RSI(相対力指数)とは、直近の一定期間において終値ベースで上昇変動と下落変動のどちらの勢いが強いのか計測しようとする指標です。
RSIは、50%を中心として0~100%の範囲で推移し、上昇局面に入ると数値が50%以上で推移し、下降局面に入ると数値が50%以下で推移します。
通常、RSIが70%(80%)以上であれば相場は買われすぎ、逆にRSIが30%(20%)以下であれば相場は売られ過ぎであると判断されます。
ストキャスティクス(SRV-K・D)は、2本の線を併用する点に特徴があります。
買われ過ぎ、売られ過ぎを読みとり、K・Dという2本の線の相関関係から、売買のポイントを見ます。
SRV-K・Dはストキャスティクスの一種で、中期投資向きの指標といえます。
0%から100%で推移し、値が低くなるほどに株価が底値圏に近づきます。
また値が高くなるほどに高値圏となります。
目安としては20%以下で底値圏、80%以上で高値圏となります。
MACDは、2本の移動平均線(MACDとそれを単純移動平均化したシグナルの2本のライン)を用いることで、相場の周期とタイミングを捉える指標です。
株価がトレンドを形成しながら上昇または下降する時、それに追随してまず短期の移動平均線が動き、遅れて長期の移動平均線が動きます。この際、両線の反応の違いから価格差が生じます。
この移動平均線に生じるカイリをベースに、上昇トレンドの初動から中盤には、ゼロ付近ないしそれ以下から急速に上昇し、プラスの圏内で推移します。 逆に、下降トレンドの初動から中盤には、ゼロ付近ないしそれ以上から急速に下落し、マイナス圏内で推移します。
つまり、プラス圏内だと上昇トレンドで、マイナス圏内だと下降トレンドということになります。
売買サインは、MACDとシグナル線のクロス、MACDとゼロラインのクロス、MACDやシグナル線の方向の転換などが一般的に使用されます。
以前に反転した位置がその後の反転ポイントの目安となります。また、0ラインの前後で反転することも多いので注目してください。
先行するMACDが遅行する同平均(SIGNAL)を下から上に抜いた時が買いサイン。
先行するMACDが遅行する同平均(SIGNAL)を上から下に抜いた時が売りサイン。
ボリンジャーバンドは、株価の勢いの変化や反転の目安、方向を見る指標です。
一定期間のデータの標準偏差(シグマ=σ)を算出し、移動平均線に対してシグマの1~3倍を加算したものをボリンジャーバンドの+1σ~+3σ、減算したものをボリンジャーバンドの-1σ~-3σとして表示します。
株価の値動きが激しくなるとバンド幅が拡大、値動きが小さくなるとバンド幅が縮小する傾向にあります。
ボリンジャーバンドで売買ポイントを判断する場合は、値動きが激しくなっても、緩やかになっても、移動平均線を中心にした上下のバンドに向けて株価が上下するまたは、上下のバンドを大きく突破しないという特徴を利用します。
ボリンジャーバンドの±1σの範囲内に収まる確率・・・約68.3%
ボリンジャーバンドの±2σの範囲内に収まる確率・・・約95.4%
ボリンジャーバンドの±3σの範囲内に収まる確率・・・約99.7%
売り買いはチャートに補助的に描かれた範囲を参考にします。
サイコロジカルラインは、この値の50%は通常で、25%以下は売られ過ぎであり、75%以上では買われすぎです。
ラインが75%以上の地帯から下降した時点が売りのタイミングです。
何日間(通常12日間)の間に何回プラスになったかマイナスになったかを指数化するというやり方もありますが、単純に「何勝何敗」といった言い方をする場合もあります。
たとえば「8勝4敗だと結構上げてきたな」「2勝10敗だとだいぶ下げてきたな」という感じで。
ただ上がった下がったでも何日連続で続いたか、あるいはところどこでプラスになったりマイナスになったりとなれば、内容も本来違います。
サイコロジカル・ラインはわかりやすいテクニカル分析ですが、その経過の中身もよく吟味する必要はあるかと思います。
さて、字面で理解するのはたぶん困難でしょう。
これはひとつひとつ経験し、自分自身で確かめて下さい。
また、これらの理解のサポートにとセミナーを開く予定でいます。
機会があれば、ふるって参加下さいませ。
京橋チャーチスト倶楽部(まだ工事中です)
講義は以上になります。
こう言ってはおこがましいかもしれませんが、いわゆる株式投資の勉強会などこういうことを教えるのに数万円から数十万円と授業料を取られるのです。
それでいてどれほどの成果が上がっているのか?
投資家としては楽して儲けたいという気持ちはあるでしょうけど、お金儲けに近道はありません。
このようなチャート分析は、あやふやな情報とは違って、経験しただけ貴方の力となります。
情報に頼るだけの相場観ではなく、このようなチャートによる株式投資も是非取り入れていただきたいと思います。
少なくとも高値掴みだけはなくなります。
そして一番変わるのは、言われたままに売買するのではなく、貴方自身が考えるようになることです。これがどれほど価値あることか。いつかわかってもらえる日が来ると信じます。
オシレーター
「天井三日、底百日」と格言に残っているように人気の最高潮などほんの一瞬です。
それ以外は、株価はある程度の範囲でしか動かない。
オシレーターとは振り子のことです。
要するに株価は、ある一定の範囲内でしか動かないという原理に基づいた指数を言います。
ある数値が出たら買い、また売りと単純作業な指数ですので、どういう数字が出たら売り買いになるかそのポイントだけ覚えればよいです。
ただし、このオシレーターの欠点は、振り子の振幅を超えてしまった時には対応出来ない。下手をするともっと上があったのに安く売ってしまったという事にぶつかる可能性もあることです。
代表的な指数として、RSI、ストキャスティクス、MACD、ボリンジャーバンド、サイコロジカルラインなどがあります。
今回は、個別銘柄を見る指数ではなく、全体を鳥瞰するような指数をご紹介しましょう。
市場が過熱気味とか判断するのによい指標です。
ひとつが「騰落レシオ」。
〇日間(一般的には25日)の値上がり銘柄数の合計を〇日間の値下がり銘柄数で割ったものを%表示したもの。
計算式などは覚える必要はありません。証券会社のサイトで調べることも可能かと思います。
それよりもどういう数値が出たら過熱気味となり、あるいは底値圏であるのかというのを見るものです。
これも絶対というものではないものの、底値圏を見るには精度は高いかと思います。
見方はシンプル。
120%以上になったら売り。
70%以下なら買い。
単純ゆえに落とし穴もあります。
地合いによっては120%をはるかに超える場合もあります。
また70%を結構下まで下がることもあります。
相場がよさそうな時には、140%~160%ということもあります。
また相場が悪いと60%~50%台などということもあります。
売りよりも買いの方がブレが少ないので、底値圏という意味では使い勝手がよいかもしれません。
しかし、70%くらいになったからといっても下に行く場合もあるので、その時には常に備えるようにしましょう。
もうひとつの指標が評価損益率というものです。これは非常にいやらしい指標なのですが、信用取引でどのくらい負けているかを指標としたものです。
日経新聞に毎週原則として木曜日に小さく掲載されます。
この数値はほとんどがマイナスである場合が多い。
マイナス5%~マイナス10%は標準といってもいいです。
マイナス10%を超えて来ると暴落の予兆となります。
マイナス15%~マイナス20%でだいたい底値圏。
ただし、この指数、地合いによってはまるで意味をなさない時もあります。たとえば現在がそうです。
こちらは数値がめったに大きく動かないので、本当に長期で構えるものです。
あえていえば売り時の判断にはよいと思います。
評価損益率がマイナス3%~ゼロ以上になったときは過熱気味です。売りを考えるような時となります。これも市場に参加していると「まだまだ」という感じがあるかもしれませんが、これは行ったら行ったでデジタルに対処した方がいいです。
また、マイナス3%~と幅がありますが、これは地合いと照らし合わせて考えるべきところです。
さて、次回は個別銘柄を見る上で有効かと思うRSIなどを取り上げましょう。
ただし、冒頭申し上げたようにオシレーターはある範囲を超えた時の対処は出来ません。それをチャートのトレンドなどを駆使したり、売り買いも一度に仕込んだり、売ったりせず、こまめに売買していくということもテクニックのひとつです。
グランビルの8法則と節目
チャートを勉強する時、最初に出て来る言葉に「ゴールデン・クロス」「デッド・クロス」というものがあります。
移動平均線というものと株価の関係でこれらの法則があるようです。
ゴールデン・クロスが出たら本当に買いのなでしょうか?
その瞬間に買っても果たしてどちらに行くかわからないが本当のところ。
たいていゴールデン・クロスを迎えると一度下がり、その後上がってくるというパターンが多いみたい。でも確実ではありません。
そこでゴールデン・クロス、デッド・クロスは別の使い方をし、移動平均線との関係では、グランビルの8法則というのを一応覚えておかれるとよいかと思います。
と同時に株価と移動平均線との「乖(かい)離」というのも重要です。株価と移動平均線が10%も離れればたいてい自立反発する可能性は高い。
これだけ覚えただけでも投資のやり方にかなり幅が出ると思います。
要するに株価が移動平均線を下から突き抜けるような1⃣ケースが典型的です。あるいはその逆の株価が移動平均線を上から下に突き破るような5⃣のようなケース。
ほかは正直そこで止まるかどうかわかりません。株価の流れ(トレンド)も見る必要があります。
そうした総合的な見方をするのがチャート分析の基本です。
ゴールデン・クロス、デッド・クロスの別の使い方をここでやっておきましょう。
それは株価がどのあたりで止まりそうかを予測するときに使います。
通常これを「抵抗帯」といったり「節または節目」あるいは「滞留期間」と呼んだりします。ここでは「節(ふし)」に統一します。
株価には確固とした価値が存在するわけではありません。
そこで過去につけた値段を投資家は参考にします。
そのひとつが過去にもみ合ったところがそれです。
また過去につけた安値とか高値もそうです。
また精神的節目としてキリのよいところも節になる可能性もあります。
そして、ゴールデン・クロスやデット・クロスが起きたところも節の可能性があります。
これも経験していく中でいろいろ学んでほしいところです。
では次回は、チャート分析に並ぶもう一つのやり方オシレーターという指標を学びたいと思います。
ここまで見て来ただけでもこれまで情報のみでやって来た投資のやり方とはだいぶ違うのではないかと思ってもらえると思います。
もっとも書いていることを鵜呑みにするだけでなく、実践で使ってみて、改良していくという作業も必要かもしれません。
また、書いてるだけじゃわからないという方のために当方ではセミナー(ただし都内に限りますが)も企画しております。
京橋チャーチスト倶楽部(まだ準備中です)