オシレーター
「天井三日、底百日」と格言に残っているように人気の最高潮などほんの一瞬です。
それ以外は、株価はある程度の範囲でしか動かない。
オシレーターとは振り子のことです。
要するに株価は、ある一定の範囲内でしか動かないという原理に基づいた指数を言います。
ある数値が出たら買い、また売りと単純作業な指数ですので、どういう数字が出たら売り買いになるかそのポイントだけ覚えればよいです。
ただし、このオシレーターの欠点は、振り子の振幅を超えてしまった時には対応出来ない。下手をするともっと上があったのに安く売ってしまったという事にぶつかる可能性もあることです。
代表的な指数として、RSI、ストキャスティクス、MACD、ボリンジャーバンド、サイコロジカルラインなどがあります。
今回は、個別銘柄を見る指数ではなく、全体を鳥瞰するような指数をご紹介しましょう。
市場が過熱気味とか判断するのによい指標です。
ひとつが「騰落レシオ」。
〇日間(一般的には25日)の値上がり銘柄数の合計を〇日間の値下がり銘柄数で割ったものを%表示したもの。
計算式などは覚える必要はありません。証券会社のサイトで調べることも可能かと思います。
それよりもどういう数値が出たら過熱気味となり、あるいは底値圏であるのかというのを見るものです。
これも絶対というものではないものの、底値圏を見るには精度は高いかと思います。
見方はシンプル。
120%以上になったら売り。
70%以下なら買い。
単純ゆえに落とし穴もあります。
地合いによっては120%をはるかに超える場合もあります。
また70%を結構下まで下がることもあります。
相場がよさそうな時には、140%~160%ということもあります。
また相場が悪いと60%~50%台などということもあります。
売りよりも買いの方がブレが少ないので、底値圏という意味では使い勝手がよいかもしれません。
しかし、70%くらいになったからといっても下に行く場合もあるので、その時には常に備えるようにしましょう。
もうひとつの指標が評価損益率というものです。これは非常にいやらしい指標なのですが、信用取引でどのくらい負けているかを指標としたものです。
日経新聞に毎週原則として木曜日に小さく掲載されます。
この数値はほとんどがマイナスである場合が多い。
マイナス5%~マイナス10%は標準といってもいいです。
マイナス10%を超えて来ると暴落の予兆となります。
マイナス15%~マイナス20%でだいたい底値圏。
ただし、この指数、地合いによってはまるで意味をなさない時もあります。たとえば現在がそうです。
こちらは数値がめったに大きく動かないので、本当に長期で構えるものです。
あえていえば売り時の判断にはよいと思います。
評価損益率がマイナス3%~ゼロ以上になったときは過熱気味です。売りを考えるような時となります。これも市場に参加していると「まだまだ」という感じがあるかもしれませんが、これは行ったら行ったでデジタルに対処した方がいいです。
また、マイナス3%~と幅がありますが、これは地合いと照らし合わせて考えるべきところです。
さて、次回は個別銘柄を見る上で有効かと思うRSIなどを取り上げましょう。
ただし、冒頭申し上げたようにオシレーターはある範囲を超えた時の対処は出来ません。それをチャートのトレンドなどを駆使したり、売り買いも一度に仕込んだり、売ったりせず、こまめに売買していくということもテクニックのひとつです。