株はギャンブルか?

株式投資はギャンブルなのでしょうか?

 

私は違いますと答えます。

なぜなら、株式を買うということは、すなわち株主になるということ。

株は売買して儲けるものというのは根本的な間違いです。

 

株主となるとはどういうことか?

会社のオーナー(所有者)になります。もちろん持ち分に応じたという制約はあります。

そして株主総会に参加する権利があります。これを議決権といいます。

また、投資した会社が儲かっているようであれば、配当金あるいは自社製品などの株主優待というものがもらえます。

最近ではNISAという非課税制度もある。

 

ここのところをすっ飛ばして、儲けばかリ考えることが異常なのです。

その異常さを創り出したのは金融機関に他なりません。

株式を売買させることで手数料稼ぎを始めたからです。

 

決して株式で売買してはいけないということを言っているのではありません。

株式というものがどういうものか今一度原点に立ち戻ってほしいのです。

株を何も知らない人は、「株ってずっと動きを見てなきゃいけないんでしょ」なんて質問するくらい何も知らない。

 

株主になるということを前提にすれば、銘柄選びもずいぶん変わってくると思います。

むしろ安いときに株価に注目するようになるでしょう。

これが決定的な違いなのです。考え方ひとつ変えるだけでこうなるのです。

 

また株はギャンブルと違って一発勝負ではありません。

ここで「えっ!?」と思う人は、株式投資そのものがまったくわかってないことを白状したようなものです。

 

ギャンブルは短期間に(時には数十秒で)ゼロか、利を得るかのどちらかだと思います。

ところが株式投資は「やり方」しだいで負けを勝ちにすることが出来るのです。

これが株のテクニックなのです。

 

そこで今日はナンピン(難平)という考え方を学びたいと思います。

 

ナンピンとは、高く買った株が安くなったのでまた仕込むというやり方です。

たとえば100円で買ったものが75円になったから再度買うというもの。

その際、出来れば下で買う時は、持っている株の倍以上仕込めることがベスト。

しかし、株価はどこで底をつくかわからない。その辺も考慮しておく必要はある。

 

株式投資をやられるプロの方の中にはナンピンを否定する人もおられます。

しかし現物で買う限り、ナンピンはひとつの武器になります。

信用取引においては、私もナンピンは否定します。なぜかというとそもそもがお金を借りて売買するわけですから、お金を返すことが出来る(現引き出来る)のなら別にナンピンもOKですが、だいたいの場合、お金がないからお金を借りているので、返せない人がほとんどです。だからこれはギャンブルであります。

 

繰り返しになりますが、安いところで買ったと思ってもまだ下があったりするものです。

そのときこそ、ナンピンを仕掛ける場面でもあります。

しかしたいていこういう場面の時は市場全般がとても投資という雰囲気のない時でもあります。これは経験者でないと実感はわかないと思います。

しかし株主になると思って買っている株なら、むしろ安いことは喜ぶべきところです。

株数も増えれば、議決権も増え、配当金も増える。

 

ということでさいごに格言を。

 

相場は悲観の中に生まれ、懐疑の中で育ち、楽観の中で成熟し、幸福感の中で消えてゆく(ジョン・テンプルトン)

 

次回はこの言葉を参考に述べて行きたいと思います。